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むし歯や歯周病、生まれつき永久歯がなかったり、外傷や事故などのさまざまな原因で歯の数が足りない場合、何らかの処置をする必要があります。その中の一つの選択肢としてインプラント治療がありますが、実際に何歳から何歳までがインプラント治療をすることが可能なのかご存知でしょうか?
今回はインプラント治療が可能となる適応年齢、必要とされる条件、またインプラント治療などをしないで歯を失ったままで放置すると起こること、他の治療との違いなどについてご説明していきたいと思います。
【歯を失ったまま放置するとどうなるのか?】
もしも歯を失ってしまったスペースをそのままにしておくと、隣の歯がそのスペースに向かって倒れてきて、最悪の場合、うまくかめないような状態になってしまいます。また、かみ合う相手を失った歯というのは、徐々に伸びてきてしまい1本だけ歯が長くなります。1本だけ長い歯はかみ合わせに大きな影響を及ぼします。この状態を長期間放置してしまうと、かみ合わせ全体のバランスが崩れて、他の歯も長持ちしなくなり、歯をさらに失ってしまうことに繋がります。このような状態を防ぐために入れ歯やブリッジ、もしくはインプラントなどの治療をしていきます。これらの処置によって歯を人工的に作ることで、失われた歯のスペースを確保して元のかみ合わせを維持しておくことが可能になります。
【インプラント治療と入れ歯やブリッジとの違い】
インプラント治療が入れ歯やブリッジなどの治療と大きく異なるところは、周りの歯を削ったり、負荷をかける必要がないことです。入れ歯を入れる際には、歯がない部分の両隣の歯に金属の装置をかけます。その金属によって失われた部分にかかる力を支えてもらう必要があるため、両隣の歯に負荷がかかるのです。また、ブリッジによる治療を行う際は、失われた歯の両隣の歯を一部削る必要があります。
一方で、インプラント治療は、歯がないところの骨に人工の歯根を埋め込んでいきます。両隣の歯には全く影響を及ぼさないのが入れ歯やブリッジとの大きな違いです。
【インプラント治療には年齢制限はあるの?】
インプラント治療ですが、何歳でもできるものではありません。基本的には、インプラント治療は成長が止まってから行います。一般的には20歳以降が良いとされていますが、成長のスピードや成長が止まる時期というのは個人差があるため、それぞれ患者様の状態に合わせて判断していきます。
では、なぜ成長が止まらないとできないのでしょうか。
インプラントは骨に埋め込むので、若いうちにやっていた方が骨もやわらないし、傷の治りも早いからいいのではないか?と疑問を持たれるかもしれません。しかしながら、インプラント治療は成長が止まった後に行うのがいいとされています。
【成長が終了する前にインプラント治療をしたらどうなる?】
もしも成長が終わらないうちにインプラントを骨に埋め込んでしまうとどうなるのでしょう。
成長とともに顎の骨というのはどんどん大きくなっていきますよね。そうすると、インプラントを埋め込んでも、成長とともに位置がズレてしまうことになります。最初に埋め込んだ位置と変わってしまうことになるのです。
顎の成長によってインプラントの位置が移動することで、他の歯にあたってしまうこともあります。他の歯にあたって強い力がかかると、その歯がグラグラしたり痛みが出たりすることがあります。インプラント治療をした結果、健康な歯にまで悪影響を及ぼす恐れがあるのです。
つまり、成長が終わらないうちにインプラント治療を行ってしまうと、インプラントを入れたのはいいけれど、結果的にかみ合わせと歯並びが悪くなってしまうことになり得るのです。このようなことから、インプラント治療は成長が止まったことを確認してから行う必要があるのです。
【成長期のお子さんが歯を失ってしまったら?】
それでは、成長が終わっていないお子さんが外傷や何らかの理由によって歯を失ってしまった場合はどうするかをご説明していきます。
上に述べた理由から、成長段階のお子さんはインプラント治療をすることができません。そのため、失った歯の部分は、まずは入れ歯や仮歯によって空いたスペースと上下のかみ合わせを維持していきます。そして成長が終了したことを確認してから、ご希望があればインプラント治療を行います。
【インプラント治療は何歳までできる?】
インプラント治療は、何歳までなら可能という明確な指標というものは存在しません。というのも、インプラント治療をする上では年齢だけでは判断できないさまざまな要因があります。それらの要因を総合的に判断して治療が可能かを決定していきます。
【インプラント治療が可能かどうかを決定する要因】
以下のものはインプラント治療をする上で、確認しなければならない事項です。
①全身疾患があるかどうか
年齢を重ねるにつれ、全身疾患をお持ちの方も増えていきます。糖尿病や高血圧、心臓病をはじめとした持病の状態を把握してから、インプラントの手術が可能かを判断していきます。病気の種類やコントロール状態によっては手術ができなかったり、インプラントがうまく定着できないこともあります。状態が詳しく分からないときは、かかりつけの病院の先生にご相談してからインプラント治療が可能かを判断していきます。
②顎の骨の状態
歯を支えている骨を歯槽骨といいますが、歯槽骨は成長が終了してから同じ状態を維持するわけではありません。加齢とともに薄くなったり高さがなくなってしまっていることがあります。もしも歯槽骨の厚さや高さが不足していてインプラントを埋め込むのに十部ではないと判断した場合、骨を増やす治療を追加で行う必要があります。治療後、骨の状態が安定してからインプラントの手術を行なっていきます。
③耐えられる体力があるかどうか
インプラント治療は、インプラントを埋め込む手術です。手術ですから、身体にそれなりの負荷はかかります。日々の生活を送るのに支障がないような健全な状態であれば問題はありませんが、インプラント手術と術後の状態に耐えられるだけの体力がなければなりません。
④インプラント手術後のメンテナンスが可能か?
インプラントの手術が終わっても、長持ちさせるためにはその後のメンテナンスが重要です。インプラントは人工物ですが、自分の歯と同様にケアをしないと良い状態は保てません。定期検診で歯科医院に通ってメンテナンスするだけでなく、ご自宅での日々のセルフケアが必須です。
自分の歯に比べて、インプラントは感染に対する抵抗力が弱いため、より丁寧なブラッシングが求められます。そのため、認知機能に問題がないことやセルフケアがご自分でできる方が良いでしょう。
⑤妊娠をしていないか?
インプラント手術をする前には様々な検査が必要です。その中には、レントゲン写真やCT撮影があります。妊娠している場合、お腹の赤ちゃんのことを考えると放射線被曝の影響を考慮しなければなりません。歯科で用いるX線撮影は医科のものに比べると、被爆量が少なく胎児への影響は少ないと言えますが、可能な限り被曝量を減らすほうが良いでしょう。
また、インプラント手術時には麻酔薬は必ず使用しますし、術後には痛み止めや抗生剤も服用していただきます。これらのものは、妊娠中には使用できないものがあります。また、悪阻や体調面の安定のことも考えると、インプラント治療を希望していても、妊娠中ではなく出産後、身体の状態も落ち着いてから行うのが望ましいと言えます。
もしも、何かしらの原因で妊娠中に歯がな苦なってしまった場合は、仮歯を入れたりすることでスペース確保し、見た目にも影響が出ないようにしていきます。
⑥矯正をする予定がないのか?
矯正によって歯を動かしたいとき、一度埋め込んでしまったインプラントを動かすことはできません。そのため、もしも矯正治療とインプラント治療の両方をご希望の方は、先に矯正治療を終わらせてからインプラントの治療を行うのがいいでしょう。
矯正治療をご希望の方は、そのことをスタッフまでお声がけください。
【OCEAN歯科からのメッセージ】
様々な状態を総合的に考えて、インプラント治療が可能かどうかを判断していかなければなりません。また、入れ歯やブリッジといった他の選択肢と比べて、インプラント治療が患者様にとってベストな選択肢かどうかを十分に話し合って決めていくことが大切です。
もしインプラントに興味がある方はお気軽にご相談ください。