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気づいたら口の中に傷ができて痛かったり、できものができて気になったことがないでしょうか?放っておくべきか、歯科医院に見せに行くべきか分からないこともあるかと思いますが、どのようなことが考えられるかについてご説明していきます。
【感染しているかも?】
もしも痛みや炎症がある場合は、感染している可能性があります。
うがいなどをして口の中をまず清潔にしましょう。様子をみても治らないときや腫れて膿がたまるような場合は、歯科医院に来院されてください。必要ならばレントゲン写真などの検査をしていきます。もしも必要ならば、専門の口腔外科の受診をおすすめします。
痛みもなくできものがだんだん大きくなるような場合は良性腫瘍やがんの可能性もありますので、気になる方は歯科医院での診察を受けましょう。
【どのような可能性が考えられるか?】
①褥瘡性潰瘍(じょくそうせいかいよう、外傷性潰瘍ともいいます)
とがった歯やとがった歯のかぶせ物や詰め物、あわない入れ歯などがこすれて傷を作るような、慢性的な刺激があると潰瘍(かいよう)になることがあります。この場合は、舌で触ったりすると鋭利な面があるので、ご自分でも原因が分かりやすいかもしれません。
傷口は平たい灰白色や黄色の膜で覆われていて、痛みはあまり強くはありません。
治療法としては、あたっている尖った歯を丸めてもらったり、入れ歯の修理をすれば、10日くらいで治ってきます。
②口腔がん
体の各種臓器にもがんはできますが、口の中にもがんができることがあります。特に、口の中にできる悪性腫瘍を特に口腔がん(こうくうがん)といいます。これは、口の中のさまざまな所にできるがんです。
一般的に知られている胃がんや肺がんと違って、ほとんどのがんが目で直接見ることができるのが口腔がんの特徴です。
潰瘍になるものが殆どで、見た目には口内炎やその他の潰瘍と似ているので、気づかないこともあります。その他の潰瘍とくらべて、痛みも少ないのが口腔がんの特徴です。他のがんと同様に、きちんとした治療が必要です。
症状としては、ほとんどの場合、初期のがんでは自覚症状も少なく痛みもほとんどないようです。
進行すると、さまざまな自覚症状が現れてきます。
主な自覚症状としては、痛みが最も多いです。例えば、食べ物がしみたり、口内炎がなおらなかったり、首のリンパ節がはれるなどの症状があります。
また次のような症状も見られることもあります。
・容易に出血したり治らない腫れがある
・舌や粘膜の上の色が変化(白・赤・黒に見える場合があります)した
・しこりがある
・厚くなったざらざらの点、かさぶたや潰瘍ができた
・口の中の痛みやしびれ感がある
・物が噛みづらい
・飲み込みにくい
・話しづらい
・顎や舌が動かしにくい
・噛み合わせが変わった
・急に義歯が合わなくなった
このような症状が現れてきますが、とくに自覚症状がない場合もあります。
原因としては、口の中が不衛生な人、う蝕や義歯で常に舌などに刺激がある人が多いようです。また、他のがん同様にタバコやお酒も発生原因であるともいわれています。
【がんの診断】
もしも、がんの可能性が疑われる場合、診断としては超音波検査などの画像検査を行う他に、表面をこすったり、細胞を吸い取ったりして悪性度を調べる細胞診検査があります。また、腫瘍の一部を切り取って調べる組織検査などが一般的なものです。
がん細胞が発見され、がんと診断がつけば、病変の大きさや根の深さや広がりの程度を正確に診断するために、CT検査やMRI検査などの画像検査を行い、治療方針を検討します。
【最も多いがん】
舌がんは、口腔がんの一つで、口のなかにできるがんの中では、最も多いがんです。
発生頻度も口のなかにできるがんの中で1/3以上を占めます。そのほとんどが 扁平上皮癌というものです。男女比は約2:1と、男性に多く見られのが特徴です 。
舌がんの原因は、はっきりとはしていません。
しかし、歯並びの悪い歯や、破損した金属冠や尖った角のある食品などが常に舌に当たったりすることによる慢性的刺激によって、舌に潰瘍や小さなしこりができ、長い期間刺激が続くことにより、それが誘因となり発生することがあります。
また、熱い食品によるやけどや度重なる過度な刺激が誘因となることもあります。習慣的な喫煙の習慣や飲酒による慢性的刺激もがんの発生の要因となる可能性があります。
さらに、刺激の強い香辛料や酸味・アルカリ分の強いもの、高塩食品などによる刺激も、口腔内の粘膜を損傷する可能性があり、発生リスクが高まるといわれています。
このようながんは、他のがんと同様に、早期発見、早期治療が最大の良い結果を与えることはいうまでもありません。周囲組織への浸潤(ひろがり)がなく、腫瘍の大きさは2cm以内で、リンパ節に転移のないものほど予後は良好です。
【OCEAN歯科からのメッセージ】
何気ない傷やできものだと思っていても、なかなか治らなかったりした場合にはきちんとした原因があります。もちろん、ただの口内炎であったり、よく舌をかんでしまうことによるものであることも少なくありません。また、歯の根っこの炎症によるものである場合もあります。
しかしながら、長引く口の中の異常は放っていても良いことはありません。もし何か気になることがあれば、お気軽にご相談ください。そして、このような病気を早期に発見するためにも日頃からのメンテナンスはとても役に立つものです。ぜひご活用ください。