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歯みがきの時間とタイミング、歯肉のマッサージ効果|OCEAN歯科クリニック|美浜区磯辺の検見川浜駅より徒歩1分のOCEAN歯科クリニック

歯みがきの時間とタイミング、歯肉のマッサージ効果


日々の歯みがきはいつ、どれくらいの時間をかけて行っていますか?

なんとなくTVを見ながら行っていたり、ざっと全体をみがいて終える方もいるのではないでしょうか。

歯みがきにかける時間というのは、口の中の状態や年齢によっても大きな差があります。

たとえば、歯周病が進行している成人の場合と、乳歯が生えそろったばかりの子どもでは口の中の状況は全く異なりますので、一概にこれくらいの時間をかけてみがいてくださいと言うことはできません。

ですが、一般的に目安として言えるのは3分くらいでしょうか。

3分は歯ブラシを使って歯をみがき、それに追加してデンタルフロスや歯間ブラシをする時間を設けるのをおすすめしています。

 

【どうして3分間はみがかないといけないの?】

歯をみがくとき、むし歯の予防も含めてフッ化物が入った歯みがき粉を使っている方も多いと思います。

フッ化物が配合された歯みがき粉は、少なくとも30秒から180秒の間は歯をみがいている時間が長くなるほど口の中のフッ化物の量が増えることが示されています。また、歯をみがいた後の1時間程度はフッ化物の濃度が高い状態に維持されることも分かっています。

ですので3分以上、歯をみがくことにより、より効果的に歯に作用します。

フッ化物は口の中で

・結晶性の向上       → 歯を成熟させ、溶けにくい歯をつくります

・フルオロアパタイトの形成 → 溶けにくい歯をつくる

・脱灰の抑制        → 酸から歯を守る

・再石灰化の促進      → 溶けた歯を治す

・むし歯菌の活動抑制            → むし歯菌が酸をつくらなくする

などの働きをしてくれるので、せっかくなら最低3分間は口の中で汚れをとりつつ、フッ化物の良い効果を十分に発揮してもらいたいものです。

ですが、3分間口にフッ化物が入っていればいいのかと、なんとなくみがくのでは効果は半減してしまいます。きちんと食べものの残りやプラークを除去してからでないと、フッ化物の効果も減ってしまいますので丁寧にみがくことは大切なことです。

【歯をみがくタイミング】

歯みがきは基本的には、朝起きてからと食後すぐに歯をみがくのが理想的です。

朝起きたら歯をみがくのは、寝ている間はだ液が出る量も少なく、口の中の雑菌が多く繁殖しているため、それを取り除くことが目的です。朝はそんなに時間がとれないという場合は、口をゆすぐだけでも効果は大きいので、朝起きてからうがいをして朝食後にしっかりみがきましょう。

食後すぐに歯をみがく理由は、プラーク(歯垢とも言い、むし歯をつくる細菌が多く含む)と食事によって口の中に残った糖質を早く取り除きたいからです。

(例外的に、口から食事をとれない状態で胃などに直接栄養を入れたり、点滴などをしている場合などは、口の中を清潔に保つために食事の有無とは関係なく、雑菌が増えるのを防ぐために定期的にブラッシングすることがあります。)

 

【歯みがきによる歯肉のマッサージ効果】

歯ブラシで歯をみがくことにより、プラークや口の中に残った食べものを取り除くことができます。

そしてもうひとつ忘れてはならないのが、歯みがきによる歯肉(歯ぐき)のマッサージ効果です。

歯肉のどこをみがくのだろう?と思われるかもしれませんが、歯みがきをするときに歯ぐきの周りの歯の汚れをとるようにみがくことでマッサージの効果があるのです。

無理に歯ぐきの奥まで歯ブラシの先を突っ込んでみがく必要はありません。

歯ブラシが歯と歯ぐきの境目付近の歯ぐきにあたることで、直接歯ぐきが歯ブラシで刺激されます。その刺激によって、歯ぐきが角化してかたくなり、細菌が通りにくくなります。つまり、細菌に対して防御する力が高まるのです。

また歯周病がある人の歯ぐきのポケット(歯周ポケット)の内部は、炎症によって傷や潰瘍ができているような状態です。歯ぐきをマッサージすることで刺激が加わり、歯周ポケットの内側の細胞が増え、その傷が治ることも期待できます。(もちろん、歯科医院で歯石を取ったり、ポケット内の清掃は必要不可欠です。)

マッサージによって刺激を与えることで血流量も増えるので、炎症が治りやすい環境にもなります。

このように歯ぐき周りを丁寧にマッサージすることで、組織が強くなることもできるのです。

むやみやたらに強くみがく必要はありませんが、歯だけをみがくのではなく、歯ぐきまでマッサージして口の中をきれいにしていくという意識を持って行いましょう。

 

【歯みがきをしていれば、甘いものを食べていてもむし歯にならない?】

むし歯は、むし歯菌が糖質から酸を作って歯を溶かしてしまうことによって起こります。

もしも歯ブラシによって口の中にむし歯菌がいない状態を常にキープできれば、むし歯はできません。しかし、現実には口の中には深い溝や歯ブラシの毛先が到達しにくい部位がありますので、プラークを100パーセント完全に取り除くことは困難です。

実際に歯ブラシによってプラークが除去できる確率は、歯みがき粉を付ける付けないに関わらず、約50パーセントという報告があります。

砂糖が含まれたお菓子などを1日1回以上食べる方は、歯をみがくことでむし歯になるリスクを下げることはできますが、摂取量に比例してむし歯も増加する傾向にあります。

日々の丁寧な歯みがきに加えて、毎日フッ化物配合の歯みがき粉を使うことやむし歯になりにくい代用甘味料などを利用したり、定期的な歯科医院での検診とクリーニングによって上手に口の中の健康を維持していくことが大事です。

【OCEAN歯科からのメッセージ】

歯みがきは口の健康を守る上で一番必要なことです。

歯科医院での定期検診やクリーニングを受けることはもちろん大事なことですが、どうしても数ヶ月に1度のメンテナンスだけではきれいな状態を維持するのは難しく、毎日のご自分でのケアを丁寧にしていかないと健康を守ることはできません。

歯科医院でのクリーニング時にはどこがみがけていないか、どういう歯みがき粉を選んだらいいかなどのアドバイスも可能です。そのような情報を活用しながら、日々の歯みがきを頑張っていきましょう。

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