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歯石がついているから気になったり、歯石を取ったらザラザラがなくなってスッキリした経験はあるのではないでしょうか?
では歯の石と書く歯石とは、実際には何かご存知でしょうか?
今回は歯石について、その成分や隠れた歯石についてもご説明していきます。
【歯石とは?】
歯石とは、歯についた歯垢(プラーク)と呼ばれる細菌の固まりが、唾液の成分で石灰化を起こして固まったもののことを意味します。ブラッシングでみがき残した歯垢というのは2日ほどで石灰化が始まります。そして、その後、約15日間で歯石に変わってしまうと言われています。
数日みがき残してしまうことで、このような変化が起こるため、毎日きちんとブラッシングすることが重要なのです。
歯垢はやわらかいので、爪などで擦ると取れますが、歯石は歯にこびりついているため、自分でみがいても取ることは難しいです。実際に、目で見えているのに取れないなと感じている方もいるのではないでしょうか?
【歯石を取るために】
通常、歯石を取るのは歯科医院で行います。
市販でも歯石をとる道具は販売されていますが、よく分からないまま無理に取ろうとすると、歯の表面や歯ぐきを傷つけてしまうため危険です。そのため、必ず歯科医院で取るのをおすすめしています。
【見えている歯石と隠れた歯石?】
みなさんが見えている歯石は、白いものがほとんどではないでしょうか?実際に、歯垢かと思ってみがいても取れないのがこの歯石です。
実は、歯石には白いものだけでなく黒いものもあるのです。
自分で鏡などで認識できるのが、歯ぐきの上にできる白い歯石です。専門的には「歯肉縁上(えんじょう)歯石」といいます。
そして、もう1つは歯ぐきの下にできる黒い歯石です。専門的には「歯肉縁下(えんか)歯石」といいます。ほとんど見ることはできませんが、稀に歯周病がかなり進行している方などは、歯ぐきがブヨブヨに腫れて、その部分の歯に黒くて硬いものがついていることがあります。もしかしたらそれは縁下歯石かもしれません。
このように歯石には大きく2種類ありますが、それぞれ詳しく説明していきます。
①歯ぐきの上にできる歯石(歯肉縁上歯石)
歯ぐきの上にできる歯石のことを歯肉縁上歯石といいます。ほとんどのものが、目で見て確認ができる歯石です。
この歯石はどのようにできるかというと、だ液とカルシウム成分が結びついて歯垢(プラーク)が石灰化して歯石となって硬くなります。だ液腺のすぐ近くにできやすいのが特徴です。
認識しやすいのは、下の前歯の裏側と上の奥歯の外側ですが、ベロで触ってみるとガサガサしていたり、自分で鏡で見ると付いているとわかるのではないでしょうか。
色は乳白色や黄白色をしています。
その他にも何個か特徴が挙げられます。
・歯肉縁下歯石と比べると量が多い
・比較的、できるのが早い
・歯肉炎の原因となる
・歯肉縁下歯石よりやわらかく、比較的簡単に取り除くことができる
・歯肉縁下歯石に比べて病原性は弱い
歯肉縁上歯石は、歯垢が原因です。そのため、正しいブラッシングをすることによって防ぐことができます。日頃からのブラッシングがきちんとできているかの確認にもなりますね。
②歯ぐきの下にできる歯石(歯肉縁下歯石)
歯ぐきの下にできる歯石のことを歯肉縁下歯石といいます。
歯石といえば、白っぽい色をイメージするだった方にとっては驚きかもしれませんが、歯肉縁下歯石は黒っぽい色をしています。歯肉縁下歯石は、歯周ポケットという歯ぐきの内側の深いところや歯の根元にくっついているため、直接見ることはなかなかできません。そのため隠れた歯石と呼ばれることもあります。
では、なぜ歯ぐきの下にある歯石は黒い歯石になってしまうのでしょうか?
歯肉縁下歯石というのは、歯垢に血が混ざることにより作られます。
歯肉縁下歯石が付いている場合は、歯周病がある程度進行している状態です。また、白い歯石でもそのまま放置していると、ザラザラした表面に歯周病菌が繁殖し、歯周病が悪化する可能性もあるので注意が必要です。
他の特徴としては次のものが挙げられます。
・歯肉縁上歯石と比べて作られるスピードが遅い
・歯肉縁上歯石に比べてかなり硬いため、取り除くのが難しい
・歯茎からの出血や歯周ポケット内の歯垢が原因になる
・歯肉縁上歯石に比べて病原性は高い
このように、普段、白い歯石しか知らなかった方からすると、黒い歯石も早く取る必要があることはわかっていただけると思います。
【歯石を取る方法】
歯科医院で歯石を取り除く際には、特殊な器具を用いて行います。特殊なフックのような形をした器具で、歯と歯のすき間をフックのような器具でカリカリとしたり、電動のシューっと音のなる器具で歯石を取ってたりします。この器具はスケーラーと呼ばれるものです。
スケーラーには2種類あり、ハンドスケーラーと超音波スケーラーとに分かれます。ハンドスケーラーは日用品店などでも見かけたことはあるかもしれません。微調整して動かせるため、狙った細かいところの歯石を取り除くのに便利です。
超音波スケーラーは水を流しながら、キーンと音がしながら歯石を落としていきます。
この2つのスケーラーを使い分けながら、丁寧に歯石を落としていきます。
白い歯肉縁上歯石であれば、スケーラーによって簡単に取り除くことはできますが、歯肉縁下歯石は、通常のクリーニングだと痛みを伴うため、麻酔をして除去をすることがあります。歯周ポケットの検査をして、状態が悪かったり炎症が強いときは麻酔をして歯肉縁下歯石を取り除いていく必要があります。
【 OCEAN歯科からのメッセージ】
このように歯石には2種類あります。どちらも定期的なメンテナンスをしていれば、きちんと除去することが可能です。
まずは歯科医院での歯周病の検査をして、歯ぐきの炎症状態や歯石がどれくらい付いているかを確認していくことが必要です。
定期的なクリーニングをしていくことで歯周病の進行を抑え、お口の健康を守っていきましょう。