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学校や会社などで歯科検診を受けた時、歯科医師の先生が口の中をみて「7番まる、6番C1、5番まる、4番CO」などと言っているのを聞いた頃があると思います。奥から順番に小さいミラーで口の中の全体をチェックしているのは分かるけれど、歯科医師の先生は一体何を見ているのか気になりますよね。また、その時に記録した検診結果の用紙に英数字などが書いてあって、疑問に思うこともあるでしょう。先生が何やら沢山の用語を言っていて、注意して聞いていても聞き慣れない言葉でなんだか分からないと思われているかもしれません、一体、どれが悪くてなんて言っていたら大丈夫なの?と心配になってしまいますよね。
今回はそのような歯科検診での用語についてご説明していきます。
【歯科医師が言う用語】
まずは、歯科検診で歯科医師がどんな用語を言っているかについてご説明します。
数字では1~8、アルファベットではAからEなど聞いたこともあるでしょう。また「まる」や「C0(シーオー)」「C1(シーワン)」「C2(シーツー)」「C3(シースリー)」「C4(シーフォー)」なども聞いたことがあるかもしれません。
他にも、歯科医師が何か別のことを言うこともありますが、ほとんどが上記のような用語を使っていると思います。以下でそれぞれについて解説していきます。
①数字1~8、アルファベットA~E
この数字ですが、歯1本ずつについている番号で、歯の種類によって異なります。
大人の歯は、親しらずも全て入れると、上下全部で32本の歯があります。その1本ずつに、それぞれ番号が付いています。数字は1から8までしかありませんが、これに右上、左上、右下、左下とつければ、どの歯のことを言っているのかが分かります。
まず1番ですが、これは前歯のことを意味します。
真ん中にある大きな2本の前歯です。上下左右、合わせて4本あります。これらはすべて1番です。これに右上とつければ、「右上の前歯」のことを意味します。
この1番を基準にして、そこから奥に向かってどんどん数字が増えていきます。つまり、上下左右の1番から奥に向かう隣の歯は2番で、それから順番に数字が増えていきます。
このような感じでそれぞれ歯は数字が割り振られており、7番が永久歯の一番奥の歯ということになります。親知らずがある場合は、親知らずは8番目の歯になります。
このように数字1~8で表されるものは永久歯です。
次に乳歯ですが、永久歯と違って数字の番号では表しません。
乳歯はアルファベットで表します。アルファベットのA~Eで、永久歯と同じくAが前歯で、奥歯に近づくにつれ、B、C、D、Eとなります。
数字やアルファベットは歯の種類を意味するものということですね。
②まる、斜線、バツ、三角(△)
それぞれの意味は以下のものとなります。
まる(⚪︎):以前はむし歯だったけれど、治療してある歯(治療済みの歯)
斜線(/):むし歯でもなく過去に一度も治療してない健全な歯
バツ(✖️):要注意乳歯
残すかどうか判断する必要のある乳歯
三角(△):何らかの理由でなくなってしまっている歯(乳歯には使用しない)
既に抜いた歯やもともと存在しない歯のこと
これらの記号は歯の状態を示しています。
③C0、C1、C2、C3、C4
まずCと言われているのは、「虫歯」を意味しています。歯科検診で先生がもし「C」と言っていたら、むし歯があるということですね。
そして、このCにはC0、C1、C2、C3、C4の5段階のレベル分けがあります。それぞれのレベルが分かるには、歯の構造を理解する必要があります。歯というのは「エナメル質(歯の表面)」とその内側にある「象牙質」、そして神経の通る「歯髄」があります。これを踏まえた上でC0~C4をご説明していきます。
・C0(シーゼロ)
初期のむし歯。
自覚症状は出ないほどの歯の表面の小さなむし歯です。通常のむし歯治療のように削ったりということはせずに、再石灰化での治癒を期待できる程度のものです。
・C1(シーワン)
歯の表面のエナメル質に小さな穴が開く程度のむし歯です。この大きさのむし歯では、痛みを感じることがありません。この段階での治療であれば、少しだけ削ってレジンという樹脂を詰めて1回の処置で終わります。
・C2(シーツー)
むし歯が象牙質まで到達して、穴があいてしまっているむし歯です。
この大きさまで行くと、なんらかの自覚症状が出ていることが多いです。症状としては、痛みや熱いもの、冷たいものがしみるというような状態です。
処置の方法は、C1と同様にむし歯の部分を削ってレジンを詰める場合もありますが、むし歯の範囲が広い場合や、穴があいてしまっている部分の大きさによっては、金属の詰め物をしないといけないことがあります。
金属の詰め物をする場合は、むし歯を削って型取りをする日と、その型取りをして作成した金属の詰め物を装着する日の2回の通院が必要になってきます。
・C3(シースリー)
むし歯が歯髄(神経)まで到達してしまっている状態です。この状態までむし歯が進行していると痛みが出ます。具体的には、熱い物や冷たい物を飲んだりすると、ズキズキする痛みを伴うことがあります。
ここまで進むと、抜髄(バツズイ)という歯髄を除去する処置が必要になります。この処置は、通常のむし歯治療より時間がかかり、治療終了までにはおよそ4回以上など治療回数がかかります。状態によってかかる時間が異なります。
・C4(シーフォー)
むし歯が歯の根っこまで到達してしまっている状態です。歯の頭の部分がないような状態ですね。このような状態では、歯自体はボロボロに欠けていることも多く、痛みはある場合とない場合があります。状態としてはとても悪く、歯を抜くことになる場合もあります。
どうでしょう。C0~C2までの治療は通常のむし歯のイメージ通りではないでしょうか。
しかし、C3、C4となってくるとむし歯の状態がかなり悪くなります。むし歯が神経までいっている場合は治療も複雑になり、回数もかかります。
歯科検診でCと言われたら、痛みの有無に関わらずむし歯であることは変わりはありません。痛みが出ていなければ、なかなか歯医者に行く気にはならないかもしれませんが、痛くなってからだと神経を取る必要も出てきます。もしも歯科検診で「C」と言われたら、なるべく早く受診した方が良いでしょう。
【OCEAN歯科からのメッセージ】
歯科検診で「まる(処置済みの歯)」や「斜線(治療をしていない健全な歯)」ばかりであれば安心ですが、もしかしたらむし歯が見つかるかもしれません。
1番小さなむし歯であるC0でも、治療をする必要はありませんが経過観察を要するものであり、それ以上悪化しないようにしないといけません。
また、痛みなどの自覚症状がなくても、C3やC4と診断されることもあるでしょう。痛みがないからと放置してしまうと、小さなむし歯ですぐに治るものだったのに進行してしまい、最悪の場合は抜歯しなければならないなんてことにもなりかねません。
口の中は自分ではなかなか分からないものですので、歯科検診はしっかり受けるようにしましょう。また、治療が必要だと言われたら、すぐに治すようにしていきましょう。