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むし歯にならないためには、とても気をつけるべき時期というものがあります。
それはお子さんが3歳までの期間です。
もちろん3歳を過ぎてからも歯みがきや歯科医院での定期管理は必要ですが、この時期までに注意しておくことでその後の口の中の環境はガラッと変わってきます。
まずは「どうしたらむし歯がつくれるのか」を知って、そこからどうやってむし歯ゼロをつくるのかを考えていきましょう。
【材料】
・歯
むし歯をつくるには、乳歯や特に生えてきたばかりの歯がおすすめです。
・むし歯菌と砂糖
むし歯の原因菌はいろいろありますが、中でも代表的なのがミュータンスレンサ球菌です。
砂糖を食べて歯の表面にピッタリとくっついてしまいます。
・糖質
虫歯菌のエサになるために必要です。
甘いものや、甘く感じる食べものだけでなく、ごはん、パン、タマネギなどの野菜、乳製品や
いろんな飲みものに含まれているので、食事をするだけで大丈夫です。
【手順】
①むし歯菌をうつす
生まれたばかりのお子さんにはむし歯菌はいないため、まずはむし歯菌を口の中にうつしてもらいましょう。むし歯がある人から食べものやだ液を通して、むし歯菌を分けてもらいます。
②むし歯菌を歯の表面にピッタリとくっつける
むし歯菌をうつしてもらっても、歯の表面にピッタリくっつけるためには、砂糖をたくさん、何度もとりましょう。砂糖がいっぱい含まれてるお菓子やジュースをダラダラと与えます。
③むし歯菌を歯にキープさせ、増やす
むし歯菌が歯にくっついたままにするために、歯はみがきはあまりしないでおきましょう。
せっかくくっついたむし歯菌が歯からはがれてしまいます。
歯の表面にくっついたむし歯菌の数をどんどん増やしていきましょう。
特に歯と歯の間、噛む面の溝はむし歯菌がよく増えるところです。
④歯を溶かす
むし歯菌が順調に増えたら、口の中に入ってきた食べものから「酸」を作って歯を溶かし出します。この時、ダラダラと食べ続けることで歯はより一層溶けていきます。
食べていないときはだ液がせっかくつくった酸を薄めて、溶けた歯を治してしまいます。
口の中に食べものが入っている状態をキープしましょう。
そろそろむし歯のできるころです。
⑤歯の表面が白っぽくなってくる
歯が溶けてきたら、歯の表面が白っぽく濁ってきます。
まだ穴は開いていませんが、この白っぽく濁っているのが初期のむし歯です。
穴が開くまでもう少しです。
⑥歯に穴が開く
この調子で歯みがきをあまりせず、ダラダラ食べも続けていくと歯に穴が開いてきます。
むし歯のできあがりです。
むし歯のつくりかたが分かったところで、具体的にどうしたらむし歯をゼロにできるかを考えていきましょう。
まずは材料から見ていきます。
歯があることはよいことですし、口の中の細菌をゼロにすることはできません。食べものを食べないわけにもいきません。どれをひとつとってもなくすことはできません。
それくらい、むし歯というのは歯がある人なら誰でもなる可能性のある病気なのです。
そのため、むし歯ゼロのためにはそれぞれについて予防していく必要があります。
・歯
歯並びがガタガタしていたり複雑だと歯みがきはしにくいので、むし歯菌が増殖しやすい
環境になってしまいます。丁寧な歯みがきをしていきましょう。
できれば、みがきやすいきれいな歯並びがいいでしょう。
歯の質も強い方がいいので、フッ素入り歯みがき粉などを使って強くしていくことも大事です。
・むし歯菌と砂糖
誰かからもらったむし歯菌は3歳ごろまでに歯の表面に定着します。
その量が少なければ、むし歯にもなりにくくなります。
そのためには、ご家族が歯科医院での定期的な検診やクリーニングを受けたり、むし歯の治療
をして口の中を清潔に保ちましょう。
また、お子さんに与える砂糖にも気をつけてください。
・糖質
むし歯菌は、甘いものでも、甘いものでなくても炭水化物をエサにして歯を溶かします。
食べていない間には、だ液が歯が溶けるのを守ってくれますが、ダラダラと食べて口の中に
ずっと食べものがある状態ではなく、食事やおやつの時間をきちんと決めて規則正しく食べて
いきましょう。
口の中にいる細菌というのは椅子取りゲームのようになっています。
最初に善玉菌が多く住みつくと悪玉菌(むし歯菌や歯周病菌など)は住みつくことはできなくなりますし、そのバランスというのは完成されてしまうと簡単には変わりません。
むし歯菌は、特に生後19~31ヶ月がうつりやすい時期で、ご家族やお友達から同じスプーンを使ったりなどでだ液を通してうつります。しかし、この時期にうつらなければ成長してもむし歯菌の少ない、むし歯になりにくい口の中をつくることができます。
むし歯菌も一度定着すると、なかなか取り除くのは難しい細菌です。
生後19ヶ月(1歳7ヶ月)頃は奥歯が生えてくる時期です。
奥歯も生えてきて食べられるものも増え、砂糖を含む食べものを口にすることが多くなるかもしれません。
むし歯菌の代表であるミュータンス菌は、砂糖から歯にくっつくためのネバネバをつくり出し、歯に住みつきます。
生後31ヶ月(2歳7ヶ月)頃は、ほとんどの乳歯が生えそろいます。
この頃までに生えてきた歯にミュータンス菌以外の善玉菌が先に住みつくことができれば、ミュータンス菌が口に入ってきても簡単に住みつくことはできません。
その後はミュータンス菌がうつりづらくなり、むし歯になりにくい口の中になります。
むし歯菌は誰かからうつるものです。
1番身近なご家族の口の中の環境を整え、むし歯菌を減らしておくことが最初の一歩です。
定期的な歯科医院での検診とクリーニングを受け、必要であれば治療をして、毎日の丁寧な歯みがきを続けていきましょう。
歯が生えてきたら、赤ちゃんも歯みがきをしていくことが大事です。
最初に生えてくる下の前歯は、口の中でも1番むし歯になりにくい歯です。歯が少し見えてきたからといって慌ててゴシゴシとみがくのではなく、歯ブラシを慣らすことから始めていきましょう。この頃の赤ちゃんの口の中はいろんな刺激に敏感です。優しくゆっくりみがくことから始めてください。
次第に上の前歯も生えてきますので、その頃までにしっかりみがけるようになっておくことが目安です。
お子さんがまだ動かないときは歯の本数も少なく、歯みがきもそこまで難しくないでしょうが、少し大きくなってくると、動いたり大泣きしたりと仕上げみがきも大変です。
嫌がるからと歯みがきが不十分な状態が続くと、むし歯にもなりやすいですし、歯ぐきも赤く腫れて痛くなり、もっとかわいそうなことになります。
歯が生えはじめた頃から少しずつ、お子さんも保護者の方も歯みがきに慣れていきましょう。
歯みがきは毎日するものなので、ときにはお子さんをおさえてしていくこともあるでしょう。
嫌がって抵抗しても、毎日継続することで徐々に慣れてきますので、あきらめずに続けてください。
【仕上げみがきを嫌がるときのチェック項目】
①歯ブラシ
みがき方が強いかもしれません。
歯ブラシの持ち方、歯ブラシの当て方、動かし方を歯科医院でチェックしましょう。
②歯みがきを楽しいものに
歯をみがくとき、動くのを抑えて必死でみがくあまり、どうしても力が入りがちです。
歯みがきの時間をできるだけ楽しいものにするために、歌を歌ったり、数を数えながらみがくのも効果的です。
③歯みがきの後
歯みがきが終わった後は、もし泣いたり嫌がっていても充分に褒めてあげてください。
「よくがんばったね」「歯がきれいになったよ」と声をかけましょう。
④マネさせる
お子さんに保護者の方やご兄弟の歯みがきの姿を見せてください。
子どもは真似したがるものです。
すぐに嫌がらずにできるようにはならないかもしれませんが、少しずつ理解してきます。
むし歯ゼロにするためには3歳までというのは、とても大事な時期です。
この頃までに悪玉菌が入ってくることを防げたら、むし歯になるリスクを大幅に下げることができます。
むし歯は歯周病とともに歯を失う大きな原因です。歯がある人生を守っていくためにも、この時期にお子さんのむし歯菌を少しでも減らせるようにしていきましょう。