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仕上げみがきはいつまで必要?子どもの歯を守るために知っておきたいこと|OCEAN歯科クリニック|美浜区磯辺の検見川浜駅より徒歩1分のOCEAN歯科クリニック

仕上げみがきはいつまで必要?子どもの歯を守るために知っておきたいこと


毎日の仕上げみがき、親御さんにとってはなかなか大変な習慣ですよね。

「子どもが嫌がるから、もうそろそろやめてもいいのでは?」

「小学生になったら自分でみがかせても大丈夫?」

実際に、歯科医院に通っているご家庭からもこのような相談をよくいただきます。しかし、答えを一言でいうと「まだ早いかもしれません」。

なぜなら、子どもは見た目以上に歯みがきが上手にできていないことが多く、むし歯や歯ぐきの病気を防ぐためには親のサポートが不可欠だからです。

この記事では、仕上げみがきの目的や必要な期間、年齢ごとのポイント、嫌がるときの工夫などを詳しく解説していきます。「うちの子はいつまで仕上げみがきが必要?」と悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。

【仕上げみがきとは?】

まず「仕上げみがき」とは、子どもが自分で歯をみがいたあとに、親が最終チェックをして磨き残しをきれいに落としてあげることを指します。

大人でも歯みがきは完全にはできないといわれていますが、子どもの場合はさらに難しく、どうしても歯の間や奥歯の溝に食べかすやプラーク(歯垢)が残ってしまいます。このみがき残しがむし歯や歯肉炎の大きな原因になります。

ですから、仕上げみがきは「ただのお手伝い」ではなく、子どものお口の健康を守る大切なケアなのです。

【子どもの歯はなぜむし歯になりやすいの?】

仕上げみがきが重要な理由のひとつに、「乳歯の弱さ」があります。

乳歯は次のような特徴があるため、とてもむし歯になりやすいのです。

  • 乳歯はエナメル質が薄い
    大人の歯に比べて半分ほどの厚みしかなく、酸に弱い。
  • 歯の溝が深い
    奥歯の噛み合わせ面には深い溝があり、食べ物や汚れがたまりやすい。
  • 歯の表面が未成熟
    生えたばかりの歯は表面がまだ柔らかく、むし歯の進行が早い。
  • 子どもは甘いものが好き
    おやつやジュースなど糖分の多いものを摂る機会が多い。

さらに、子どもはまだ唾液の抗菌作用も大人ほど強くなく、再石灰化の力も弱いとされています。つまり「むし歯になりやすい条件」が重なっているのです。

【年齢ごとの仕上げみがきの目安】

①乳歯期(0~2歳)

この時期はまだ子どもは歯ブラシを操作できませんので、保護者の方がみがきましょう。

ですが、寝る前の習慣として歯ブラシを持たせることは大切です。自分で歯ブラシを口に入れる練習が、のちにスムーズに自分みがきへつながります。

歯ブラシを上手に使えはしないものの、歯ブラシの柄は長く、持って走ったり遊んだりすると事故につながりますのでその点は注意してください。

歯ブラシを持たせるときは必ず目を離さないようにしましょう。

②幼児期(3~6歳)

自分で歯みがきのまねをするようになりますが、まだ力加減や角度のコントロールはできません。「自分みがき+仕上げみがき」が必須です。

特に奥歯の噛み合わせや歯と歯の間はむし歯になりやすいため、毎日のチェックが欠かせません。この時期も歯ブラシを持って走り回ったり遊んだりすると危険です。保護者の方は歯ブラシを持っている間は目を離さないようにしておきましょう。

③小学校低学年(6~9歳)

乳歯と永久歯が混ざる「混合歯列期」。歯の高さがバラバラで磨きにくく、むし歯のリスクが最も高い時期といわれています。

見た目では「もう大人の歯が生えてきたし安心」と思われがちですが、ここで油断すると将来に大きな影響が出ます。この時期は特に仕上げみがきが必要です。

④小学校高学年(10~12歳)

永久歯が生えそろってきます。ある程度は自分でしっかり磨けるようになりますが、まだ磨き残しが目立つ子も多いです。

この時期は「毎日仕上げみがき」から「ときどきチェック」にシフトしてもよいですが、完全に任せるのはまだ早いでしょう。

⑤中学生以降

基本的にはセルフケアが中心になります。ただし思春期は生活習慣が乱れやすく、歯磨きをサボる子も増えるため、定期検診やフッ素塗布でサポートしていくのが大切です。

【仕上げみがきを嫌がるときの工夫】

「いや!」「やめて!」と全力で抵抗する子も多いですよね。

そんなときに役立つ工夫をご紹介します。

  • 歌やタイマーで「楽しい時間」にする
  • 鏡を見ながら「一緒に確認」する
  • お気に入りのキャラクター歯ブラシを使う
  • 1日1回だけでも徹底的に仕上げる
  • 仕上げの後に「よく頑張ったね」とほめてあげる

「短時間で楽しく終わらせる」のがコツです。

家での仕上げみがきがどうしても難しいときは、こまめに歯科医院でクリーニングをすることもおすすめです。

【仕上げみがきを卒業する目安】

  • 自分で全体をていねいにみがける
  • 仕上げ後にチェックしても汚れが残っていない
  • 歯科医院で「もう仕上げは必要ない」と言われた

一般的には小学校中学年~高学年(9~12歳)で卒業を考えられますが、個人差があります。手先の器用さや集中力にも影響を受けるため、兄弟姉妹でも時期が異なることは珍しくありません。

【よくある質問】

Q. 歯みがき粉はいつから使っていい?

少量なら2歳ごろからOKです。フッ素入りの低濃度のものがおすすめです。厚生労働省の指針では、3歳未満は1000ppm以下のフッ素濃度を米粒程度、3歳以上は同濃度をグリーンピース大で使用することが推奨されています。

Q. 夜だけ仕上げみがきすれば十分?

理想は朝晩ですが、難しい場合は「寝る前」を優先しましょう。寝ている間は唾液が減り、むし歯リスクが上がるためです。

Q. フッ素やシーラントは必要?

はい、仕上げみがきと合わせて活用するとむし歯予防効果が高まります。特に奥歯の溝はシーラントで保護すると安心です。

【仕上げみがきと生活習慣】

仕上げみがきだけでなく、生活習慣の見直しもむし歯予防に直結します。

  • おやつは時間と回数を決める
    ダラダラ食べはむし歯の大きなリスクです。食べている間は大人しいからとダラダラ与え続けると、気付いた時にはむし歯がいっぱいなんてことにもなりかねません。
  • ジュースやスポーツドリンクの常飲を避ける
    酸や糖分による歯が溶けること(脱灰)を防げます。

子どもは甘いものを好みますので、ジュースなどはたまに飲むのはいいですが、

毎日飲んだりと習慣にならないようにしておきましょう。

  • 就寝前の飲食を控える
    寝ている間は唾液が減るためむし歯のリスクは増大します。

このように「仕上げみがき+生活習慣の工夫」で、お子さんの歯はぐっと守りやすくなります。

【仕上げみがきと歯並び・発育】

仕上げみがきは単にむし歯予防のためだけではなく、歯並びやかみ合わせの発育にも関わります。歯並びが乱れていると、磨き残しが増えてむし歯や歯周病のリスクが上がります。そのため仕上げみがきの段階で「歯並びの変化」にも気づけることが大きなメリットです。

もし歯が重なっていたり、乳歯が抜けないのに永久歯が生えてきたりするようなら、早めに歯科医院で相談しましょう。

仕上げみがきは、子どもの歯を守るために欠かせない習慣です。「いつまで必要?」という問いに対しては、小学校中学年くらいまでは必須、高学年になっても時々チェックするのがおすすめです。

大変に感じることもあるかもしれませんが、仕上げみがきは将来のお口の健康を守る「最高のプレゼント」になります。むし歯予防だけでなく、歯並びや生活習慣の見直しにもつながる大切な時間です。

 

【OCEAN歯科医院からのメッセージ】

当院では、お子さん一人ひとりに合わせた歯みがきの方法や仕上げみがきのコツを丁寧にアドバイスしています。「仕上げみがきを嫌がる」「いつまで必要かわからない」など、ご家庭で不安に思ったり、疑問に思うことなどがあれば歯科医院で解消していきましょう。

また、フッ素塗布やシーラント処置など、仕上げみがきと組み合わせて予防効果を高める方法もご提案しています。ぜひ定期検診の際にお気軽にご相談ください。

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