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大人になっても乳歯が抜けない原因(先天性欠如)|OCEAN歯科クリニック|美浜区磯辺の検見川浜駅より徒歩1分のOCEAN歯科クリニック

大人になっても乳歯が抜けない原因(先天性欠如)


生まれたての赤ちゃんの口には歯が全くありません。そこから成長とともに乳歯が生え、それが抜けて永久歯に生えかわります。乳歯は上下左右合わせて20本あり、永久歯が生えることで自然と抜けるか、歯科医院で処置をしてもらって永久歯が生えてきます。

ところが、乳歯がなかなか抜けずに大人になってもずっとそのまま乳歯が生えている方もいらっしゃいます。本来なら成長に応じて抜けるべき乳歯が抜けないのは、どのような原因があるのでしょうか。今回は乳歯が大人になっても抜けない原因についてご説明していきます。

 

【乳歯の生え変わりの時期】

乳歯は生後6カ月くらいから生え始め、6歳ごろから少しずつ抜けていきます。もちろん個人差がありますので、一概にこの時期に抜けていないとおかしいということ言えませんが、14歳ごろには全て永久歯に生え変わっているでしょう。

乳歯は上下左右合わせて20本あります。下から永久歯が生えることで根が永久歯に吸収され、徐々に乳歯がグラついてきて自然に脱落するのが一般的です。しかし、グラグラしているものの、なかなか抜けなかったり、今後の歯並びに影響が出ると診断された場合は、自然に抜けるのを待たず歯科医院での抜歯になることもあります。

 

【 乳歯が抜けないのはなぜ?】

乳歯がなかなか抜けない場合は心配になりますよね。その場合はレントゲン写真を撮ってみたら、乳歯の状態と骨の中での永久歯の状態が分かります。永久歯が正しい位置にあり、永久歯の生えるスペースもあり、しばらくすると乳歯の根を吸収して生えてきそうな場合はそのまま様子をみていて大丈夫です。

しかし、レントゲン写真を確認すると、乳歯の後継の永久歯がないこともあります。

これは、本来生えるはずの永久歯のもとになる歯胚(しはい)がない「先天性欠損」という永久歯がない状態を言います。

本来なら永久歯が乳歯の根を吸収していくことで、乳歯がグラついてきて抜けますが、その永久歯が無ければ、乳歯は当然グラグラすることもありません。そのため、乳歯が全く抜ける気配がない場合は、まず先天性欠損が疑われます。これはそんなに珍しいことではありません。

永久歯の先天性欠損でない場合、次に考えられるのが永久歯が通常萌出してくる方向ではなく、異常な方向を向いて生えてきている場合です。通常、永久歯は乳歯の根に沿って出てきます。しかし、そもそも骨の中で変な方向に向いている場合は、乳歯の根に沿って出てくることはできません。それでも、永久歯は萌出しようとしますので、通常とは違う変な方向に向いて歯が出てきてしまいます。場合によっては、他の永久歯の根を溶かしてしまったりするので注意が必要です。このような永久歯の萌出方向の異常というのも、レントゲン写真を撮ることで確認することができます。状況に応じて、適切な対処をしていくことが重要になります。

 

【先天性欠如の原因と好発頻度・部位】

永久歯の先天性欠如の原因は明らかになっていませんが、遺伝や全身疾患、栄養欠如、薬物の副作用などが原因と考えられています。ただし、はっきりとした原因や因果関係は不明です。

好発する頻度は上顎よりも下顎の方が高く、部位は側切歯と言われる前から数えて2番目の永久歯と、第2小臼歯と言われる前から数えて5番目の永久歯で見られる事が多いと言われています。欠損歯の左右差はないとも言われています。

 

【先天性欠損歯と診断された場合はどうすればいいの?】

後継永久歯が先天性欠如の場合、今ある乳歯を大切にしなければいけません。乳歯は永久歯に比べて歯質が薄くむし歯も進行しやすいので、日頃から十分に適切なケアをしていきましょう。もしも乳歯がむし歯になって残せないような時は、最悪抜歯になってしまうことがあります。

しかし、いくら乳歯を大事にしても一生使うことは難しいでしょう。成人してからしばらくして脱落する可能性があります。そのため、もしも永久歯が先天的にないと診断された場合、経過観察を含めた長期的な治療計画をたて、適切な時期に適切な治療を行っていく必要があります。

先天性欠如歯が見つかったからと言って、乳歯を適切でない時期に抜歯をし、その後の部位をブリッジやインプラントで処置してしまうと、顎骨の成長を妨たげたり歯牙を傷つけることにもなりかねません。将来的に抜歯をしたり、脱落してしまう可能性など、歯がなくなってしまうことを考えたとしても、残っている乳歯のお手入れをしっかりとして歯並びに悪い影響が出ないよう長期的な管理を行うことが大切です。

 

【先天性欠如の治療法】

先天性欠如のところに歯を動かしてくる矯正治療、欠損した歯の両隣の歯を削ってスペースを補う数本が一体型になったブリッジと言う差し歯、インプラントと言う治療方法など、さまざまなバリエーションが考えられます。これは一概に先天欠如の部位だけの問題ではなく、その時点での口の中全体の歯並びやかみ合わせ、顎の骨や欠損の状態を考慮して行っていく必要があるため、問題は複雑になる場合があります。また、治療法の中には保険治療ではなく自費治療も含まれます。

 

【OCEAN歯科からのメッセージ】
歯がなかなか抜け変わらなくて心配だったり、先天性欠如が発見された場合は、歯科医師とよく相談して、今後どのように治療方針を立てていくかを考えていく必要があります。

定期検診を受け、歯並びや咬み合わせなどに影響が出ないように治療をし、適切に管理していくことが重要です。

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