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子どもが歯みがき中に、ちょっとした隙に転んだりぶつかったりして、歯ブラシでのどをついてしまい、大きな事故に繋がることがあります。消費者庁では、子どもの歯みがき中ののどつき事故について注意を呼びかけています。歯みがきは毎日の大切な習慣ですが、事故を防ぐためにはどんな点に気をつけるべきなのでしょうか?
ここでは、実際の事故事例や予防方法を詳しく解説します。
【歯ブラシによる事故、5年間で120件】
少し古いデータにはなりますが、消費者庁の調査によると、2016年4月から2021年3月末までの5年間に、6歳以下の子どもが歯みがき中に歯ブラシをくわえたまま転倒してのどをつき、口の中に刺さってけがをしたという報告が120件寄せられています。
この事故が最も多く見られる年齢層は、1歳から3歳の子どもです。この年齢の子どもは、まだ自分で体のバランスを保つのが難しく、転倒やぶつかりが多いため、事故が起こりやすいです。事故の原因として最も多いのが転倒で、他にもぶつかりや転落などのケースがあります。
【事故事例:実際に起きた痛ましいケース】
消費者庁の調査によると、過去にはこんな事例もありました。
・2歳児の事故
2歳の子どもが歯ブラシをくわえたまま、大人用ベッドの上でジャンプしているときに転倒し、歯ブラシがのどに刺さった事例です。口の中に歯ブラシを入れたまま泣いていたところ、すぐに歯ブラシは取り除かれましたが、転倒によって咽頭(いんとう)部に刺さり、空気がたまったために集中治療室に入院することになりました。この子は8日間入院を余儀なくされました。
・3歳児の事故
3歳の子どもが歯みがき中、上の兄妹とじゃれ合いながら転倒し、歯ブラシを口に入れたままうつぶせになってしまいました。口腔内に傷を負い、頸動脈の周囲にも空気がたまるなどして、集中治療室に6日間入院することになりました。
・5歳児の事故
5歳の子どもが歯みがき中に転倒し、歯ブラシがのどに刺さってしまいました。受診の際、頸動脈血管損傷が疑われ、集中治療室に10日間入院しました。
【歯ブラシ事故によるけがの治療】
消費者庁の調査によると、歯ブラシ事故によるけがのうち、通院や入院が必要となったケースは63%にのぼります。事故が発生すると、その影響で歯のけがや口腔内の損傷だけでなく、頸動脈血管損傷や咽頭部の傷など、命にかかわるような重大な結果を招くこともあります。このような事故が起きると、救急対応が必要となり、場合によっては集中治療室に入院することもあります。子どもが歯みがき中に事故を起こすことは、決して珍しいことではなく、非常に深刻な結果を招くこともあるため、事故を未然に防ぐことが非常に大切です。
【事故を防ぐための3つの約束】
では、子どもが歯みがき中に事故を防ぐためには、どのような対策が必要でしょうか?以下の3つの約束を守ることで、歯ブラシ事故を予防することができます。
1. 椅子や床に座ってみがく
自分で歯みがきができるようになると、子どもは立ってみがくことが多くなります。しかし、立った状態で歯ブラシを使っていると、動きたくなるものです。歯ブラシをくわえたまま動いているうちに転倒することがよくあります。特に3歳以下の子どもは転倒しやすいため、必ず椅子や床に座って歯みがきするようにしましょう。4歳・5歳でも動きやすい子どもは、座ってみがくことを習慣づけることが大切です。歯みがき中に座らせることで、転倒のリスクを大幅に減らすことができます。
2. のどつき防止の歯ブラシを使う
最近では、のどつき防止の機能がついた歯ブラシが販売されています。このような歯ブラシを使うことで、事故を予防することができます。歯ブラシの先端に安全パーツがついており、のどに刺さるリスクを減らすことができるため、特に小さい子どもには効果的です。歯ブラシを選ぶ際には、このような安全機能がついているものを選び、使用する際は正しい方法で使うことが重要です。
3. 歯ブラシは歯みがきのときだけ持たせる
歯ブラシは、歯みがきのときだけ持たせるようにしましょう。歯ブラシを持ったまま歩いたり、遊んだりすることが事故の原因になります。また、きょうだいでじゃれ合ったりしているときに、歯ブラシが口の中に入ってしまうこともあります。歯ブラシを使う時間をきちんと決め、それ以外の時間は歯ブラシを手に取らないように教えましょう。
【事故が起きたときに確認すべき3つのポイント】
万が一、歯ブラシでのどをついてしまった場合には、すぐに口の中を確認しましょう。以下の3点をチェックすることで、必要に応じてすぐに受診することができます。
①口の中に傷や出血がないか ほおの内側や舌の裏側、のどの奥に傷や出血がないかを確認します。
②歯ブラシに血がついているか 歯ブラシのブラシ部分や柄の部分に血がついている場合、すぐに受診することをおすすめします。
③傷や出血がなくても泣き止まない場合 出血や傷が見当たらなくても、泣き続けている場合は、内部に見えない傷があるかもしれません。念のため受診し、専門医に見てもらいましょう。
【OCEAN歯科からのメッセージ】
子どもが歯が生えたばかりの頃から、歯みがきは重要な習慣の一つです。歯みがきが楽しい時間になるように、保護者の方はしっかりとサポートし、安全に行うことが大切です。歯ブラシ事故を防ぐためには、椅子や床に座って歯みがきし、のどつき防止の歯ブラシを使い、歯ブラシは歯みがきのときだけ使うことを徹底しましょう。
歯みがきは、ただのむし歯予防だけでなく、子どもが健康な歯を持つための第一歩です。事故を防ぐために注意深く見守り、楽しい歯みがき習慣を作ることが非常に重要です。