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子どもが口や歯をぶつけたら|OCEAN歯科クリニック|美浜区磯辺の検見川浜駅より徒歩1分のOCEAN歯科クリニック

子どもが口や歯をぶつけたら


口と歯の外傷というのは、からだの他の部位にくらべても最も発生頻度が高いものです。
特に歯をぶつけたりなどの外傷は、3人に1人の子どもが経験すると言わる程で、前歯を失う原因の第一位です。

歯をぶつけると、歯が折れたり、グラグラと揺れたり、ひどいときには抜け落ちてしまいます。
そのような歯のケガが多いのは乳歯では1〜3歳、永久歯では7〜9歳です。
特に乳歯は女の子に比べて、男の子の方が2〜3倍多いというデータが出ています。
また歯や口のケガの原因は、日本では半数近くが転倒によるもので、ついで衝突・転落です。
2歳以下は転落が多く、3歳以上では衝突の割合が高くなります。
年齢が高くなるとスポーツによるケガが増えていきます。

1.ケガをしたときにするべきこと
①歯科医院を受診する前にすること
歯や口をケガした場合、多くの場合が歯や口だけではなく顔や頭もぶつけています。
そのため、まずは口の中よりもからだ全体の確認をしていきましょう。
まず意識の確認をして、目のまわり、耳のうしろに内出血がないか、また頭に傷があったり、ぶつけたりしていないかをチェックします。
もしも何かしらの症状がある場合は、脳外科など必要な科を受診しましょう。

②全身状態に問題がない場合
からだ全体を確認して重大な問題がない場合、歯科医院に連絡を入れましょう。
付き添う場合は、ケガをしたときにどういう状況だったかが分かる人が付き添ってください。

③出血しているとき
出血しているところがある場合、軽く洗い、血を止めるためにガーゼや清潔なハンカチなどをあてるようにして軽く圧迫しましょう。
口の中に血がにじんだり、流れ出している場合は、できるだけ飲まずに吐き出しておきましょう。飲み込むと気分が悪くなったり、嘔吐することもあるので、注意が必要です。

④ケガをしたときの写真を撮りましょう
余裕があれば、ケガをした直後の写真を撮っておくとケガをしたときの説明に役立ちます。

⑤口の内側や外側に長い物が深く刺さった場合
箸や歯ブラシなどが深く刺さった場合は、抜かないで病院にかかることをおすすめします。
もしも抜いてしまった場合、抜いたものを必ず持っていきましょう。

2.歯が抜けてしまったら
もしも歯が抜けてしまったら、その歯を必ず拾ってください。
1時間以内に歯科医院に行ける場合は、ラップやビニールに包んで乾燥を防ぎましょう。
1時間以上かかる場合は、少量の牛乳に浸して冷蔵しましょう。
学校や保育園などでは、あらかじめ歯を保存するための溶液が用意されているところも多くありますので、そのようなものを利用することもおすすめです。
1番やってはいけないことは、抜けた歯をティッシュでくるんだり、水道水で洗ってしまうことです。抜けた歯を戻すためには、乾燥しない状態で、できるだけ早く戻すことが重要になってきます。
また、歯の根っこには歯根膜繊維という、歯がうまく元に戻るかを決定するとても重要な組織が付いています。そのため、触るのは骨に埋まっている根っこの部分ではなく、かみ切ったりしている歯の頭の部分にしましょう。

3.歯の頭の部分が一部欠けてしまったら
歯が欠けてしまった場合、そのカケラを乾燥しないようにビニール袋に水を入れ(水道水でよい)歯科医院へ持っていきましょう。

4.くちびるに傷があるとき
くちびるを傷つけるとみるみるうちに腫れてしまいます。
そのため、氷や冷たい水をつけたタオルを薄いビニール袋に入れて冷湿布すると腫れ上がるのを防ぐことができます。このとき、保冷剤をあてたり冷えピタシートを貼ってこられる方もいらっしゃいますが、それはやめましょう。
保冷剤は温度が低すぎますし、冷えピタシートでは冷やすことはできません。

5.ケガをした後の家庭でのケア
①清潔に保つ
口の中のケガや傷を治すためには、歯ブラシなどでみがいて清潔に保つことが一番です。
傷があるからといっても食べないわけにはいきませんし、もしも食べなくても歯みがきをしなければいけません。
歯を動かないように固定している場合は、汚れがたまると歯ぐきが腫れてしまいます。
歯間ブラシやタフト型のブラシのような細いブラシ、デンタルフロスなどの補助清掃用具も使うと固定している部位も細かいところまでよくみがけます。
本人がうまくみがけない場合は、保護者の方が仕上げみがきをしてあげるのがいいでしょう。
もしも本人が痛がったり、保護者の方がさわるのも怖いときは、いつもよりやわらかめの歯ブラシを使ったり、指で少しほぐした綿棒にうがい薬などを付けて、ケガをした部位の周りを軽く拭いたり、シャワーで洗い流したりと工夫して、清潔にすることが大切です。

②食べるもの
かたいものやかみにくいものは避け、かみちぎるような食べものをケガをした部位でかむのはやめてください。離乳食のように軟らかく、体温に近い温度のものを食べると刺激が少なく食べやすいです。
※おすすめの食べもの
やわらかいごはん・おかゆ・麺類・牛乳・ヨーグルト・チーズ・アイスクリーム・卵・バナナなど

唐辛子などの香辛料が含まれたものは刺激が多く、傷にもしみることがあります。
また雑菌を増やさないためにも、甘いお菓子や飲みものも避けましょう。
※避けた方がいい食べものや飲みもの
スポーツドリンク・ジュース・ガム・飴・カレーなど

食べにくいときはスプーンや太いストローなども役に立つことがあります。
もしも、かむと痛かったり、食べるとしみるときはすぐ歯科医院へご連絡ください。

③くちびるを閉じる
くちびるが腫れて閉じれないときはのぞいて、できるだけ口の中を乾燥させないようにくちびるは閉じておきましょう。

④激しい運動は避けましょう
ケガをした翌日から数日間は激しいスポーツをしたり、体育などは見学をおすすめします。ケガをした部位を再度ぶつけたりする危険性もあるため、処置した部位を安静に保つことを心がけましょう。

⑤お風呂
ケガをした当日は、できればシャワー程度にしましょう。
翌日からは通常通り、入浴しても大丈夫です。

⑥発熱
ケガをした部位からバイ菌が入って、感染することもあります。
子どもがだるそうにしていないか、発熱していないかを観察しておきましょう。
通常の口の中をケガによって、1日以内に37度台の発熱を見ることがありますが、38.5度以上の発熱は他の原因があるかもしれません。
その場合は、小児科を受診することをおすすめします。

6.OCEAN歯科からのメッセージ
口の中のケガは、早期に対処するかどうかでその後の経過にも関わってきます。
たまに、ひどく歯をぶつけているのにも関わらず、スポーツの試合などが終わってから受診される方もいらっしゃます。歯が元のように戻るかどうかはケガしてからの時間が大きく関わってきますので、ケガをしたらすぐに歯科医院に行かれるのをおすすめします。

いざケガをしたら、大きな声で泣く子どもに保護者の方もパニックになってしまうこともあります。特に出血の量が多いと慌ててしまうかもしれません。
子ども自身も起きたことにビックリしてパニックになっている状態ですので、できるだけ保護者の方が深呼吸などして落ち着き、冷静になることが大切です。
そして、子どもが泣き叫んでいるときは、やさしく抱き寄せるなどして少しでも安心させてあげましょう。
転んだり、ぶつけたりというのはなかなか気をつけられず、突然起こるものです。
いざという時のために、いつ起きても早急に対応できるよう日頃からケガをしたときはどのようにしたらいいかを覚えておきましょう。

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